本業が忙しいため、ちゃちゃっと上げられる記事で誤魔化します…。
滅多に使わない道具ですが、この下端定規を使うたびに、昔から使われてきた道具は工夫や材量への思いやりがあるなぁとしみじみ感じます。
ご存じない方のために、この道具(治具かも知れません)の使い方をご説明すると、鉋の木でできている部分(台)の下面は、面全体が材量に当たらないように、少し削って形を整える必要があるのですが、その時に、面の平面度や削った量(隙間)を計る(目で見る)ために使う定規です。この定規を鉋の裏側に当てて、反対側から光に透かして隙間を確認します。ですので、もし、刃の部分に定規が当たったとしても刃が傷つかないように、金属の定規ではなく木で作った定規を使います。
木は生き物ですから、膨らんだり萎んだりして大きさが変わります。なので、正確に作ったとしても、時間が経つと曲がったり捻れたりします。そのため、時々、この定規に鉋をかけて真っ直ぐにする必要があるのですが、その時に、2枚の板を重ねて一緒に鉋をかけ、その後で、2枚に分けてお互いの側面を向き合わせて重ね、隙間がないようにすることで真っ直ぐにします。
人間の目は、かなり精度が高いので、0.1mm程度ならすぐに分かりますし、やり方によっては2~3/100mmくらいまでは追い込むことができます。
すごいですよね!
おっと! 話は少しそれますが、写真をみててふと思ったので…。
鉋の置き方。
鉋は横向きに置いてくださいね。
下向きに置くのは、もちろん、刃が地面に当たってマズいですが、上向きに置くのも、刃には優しいものの、なにかの拍子に手をついてしまった場合に危険です。鉋を使った作業をしていると、かんなくずがたくさん出ます。そのくずは、机や下に置いてある鉋の上にも乗っかります。そうすると、くずを払ったりしたときに、簡単に指を切ることができます。
まぁ、こまめに掃除をして、いつも綺麗な環境で作業することが、製作物の完成度を高めるために大切なんですけどね・・・自戒を込めて・・・